新年明けましておめでとうございます。
 皆様には、新たな希望をもって新春を迎えられた事とお慶び申し上げます。そして、本年が皆様にとってより良い年となります様御祈念申し上げる次第であります。

 さて、私は田子町長として拝命を頂いてから、今月で5年目を終え6年目を迎えます。新年を迎えて心も新たにし、誠実に謙虚に、そして視野を広く持ち、田子町の繁栄のため、創意工夫をしながら行政運営に努力して参りますので本年もご理解、ご協力、ご参画並びにご助言、ご提言を昨年にも増してお願いを申し上げます。
 

 

第六次田子町総合計画について

 平成29年度は、10年間のまちづくりの指針である「第六次田子町総合計画」の2年目の年となります。「人が輝き まちが輝く 活力と笑顔あふれるまち」を町の将来像に掲げ、全ての人がやさしく、一人ひとりが輝き、「住んでよかった」「住み続けたい」と思える魅力ある「ふるさと田子」を皆さんと共に創造して参りたいと存じます。
 また、子供達から高齢者に至るまで、心と体の健康を保ち、活動的で、生きがいを感じる事のできる毎日を送って頂く為に、次のことに取り組み、町づくりを行っていきたいと考えておりますので、ご紹介をさせて頂きます。
 

四つの町民運動の推進・充実について

 まず、行政と町民との連携により強く町民運動を展開して参りたいと考えております。
「明るく朗らかに、仲良く支えあい、喜んで働き活力ある人々」の町を実現する為、人と人との繋がりを強くし、生きがいに満ち、笑顔と優しさと活力に溢れた地域づくりの推進のため、
 地域見守りネットワークや交流活動の充実による「住みよい地域づくり」
 自主防災組織の育成や防犯防火意識の共有・啓蒙による「安全安心な地域づくり」
 循環型地域経済の推進やストックヤードの活用などによる「豊かな地域づくり」
 健康診断受診率62%を目標として取り組み、心と体の健康増進に向けた諸活動を充実させる「健康な地域づくり」の四つの町民運動を更に推進・充実して参りたいと考えております。

主要な施策について

 次に、主要な施策について申し上げます。先ず産業振興関連であります。
◎「農林畜産業の振興、六次産業化の育成、地域連携と交流事業」により、所得の向上と働きの場の確保を目指します。
【農業振興】
 農業振興については、水田農業経営の安定と共に、有利販売に向けた生産方法や体験型農業による付加価値化を研究・検証するほか、売れる野菜作りに向けた新作物の導入などの生産力強化策として、農業用機械やパイプハウスの設備導入支援を行います。
 また、農業の担い手対策については、認定農業者の拡充を図ると共に、新規就農者に対し適切な指導や経営力を身に付けさせ、活躍して頂く為に新規就農者支援事業を充実して参ります。特に、昨年新たな認定農業者の会を組織したところであり、今後、農家個々の農業経営の安定化を図るほか、新規就農者への営農指導などもお願いしながら、担い手の育成・確保に努めて行きたいと考えております。
 

【たっこにんにく】
 町の特産品にんにくにつきましては、優良種子の確保と安定供給、他産地との差別化を図るため、平成27年4月に農林水産省へ「オリジナル品種」の品種登録出願を行い、現在、審査が継続中であります。
 この「オリジナル品種」は、平成29年に生産者の皆様へ分譲できるよう、育種と増殖を進めているところであり、供給体制等につきましては、現在専門の委員会において検討を続けているところであります。
 なお、今年は、田子町が昭和37年に「福地ホワイト」を導入してから五十五年を迎えることとなり記念イベントを企画したいと考えております。また、地域団体商標「たっこにんにく」も10年が経過し、八戸農協において更新登録が行われたところであります。
 田子にんにくは、全国的なブランドとして国産にんにくの需要の高まりから高値が続き、さらに近年では「黒にんにく」の人気から農家にとっては追い風となっている反面、田子にんにくそのものが不足し、関連産業の経営に大きな負担となっていると言われております。
 町といたしましては、にんにく産業として生産者や加工業者、販売業者が互いに連携し、ブランド価値を守りつつ協力できる環境整備を更に充実して行きたいと考えております。
【林業への取り組み】
 林業への取り組みにつきましては、国・県をはじめ、三八地方森林組合や町林業再生協議会との連携をさらに深め、継続的な事業を展開していくほか、昨年設置した森林資源活用検討委員会により、森林資源の複合的な利活用の促進や新たな産業として事業化できる可能性など、町の森林資源の掘りおこしを行って参ります。
【畜産振興】
 また、畜産振興については、町内繁殖肥育農家の増頭及び品質向上、経営規模の拡大のため、田子牛産地形成事業を実施して行くと共に、現在の繁殖肥育農家全体の現状把握を早急に進めながら、近隣町村との連携も視野に入れ取り組みます。
 このほか、高病原性鳥インフルエンザなどの家畜伝染病の発生が全国各地で見られることから、関係機関との連携を強化し、発生防止とまん延防止に努めて参ります。
【六次産業化】
 次に六次産業化への取り組みについてであります。現在、町独自の六次産業化に向けて、農産物美人華プロジェクト委員会を中心に新作物等の栽培方法や加工品開発などについて、協議・検討を進めているところであります。今年は加工場、加工センターの内容の検討や整備手法などについて具体的な検討を進めて行きたいと考えております。
【商工振興】
 続いて、商工振興への取り組みについてでありますが、交流人口の増大を図りながら、町内の事業所が外貨を獲得する仕組みを、経営マーケティングセミナーや創業実践塾、個別指導などにより育成して参ります。更に、空き店舗を利用したチャレンジショップ事業にも創業実践塾の習熟度に応じて着手して参ります。
【観光振興】
 一方、観光振興につきましては、「日本で最も美しい村」連合の活動を指針としながら、先人から受け継いできた景観・伝統文化等を守り育て、町民の皆様が郷土に誇りを持って暮らしていく環境を構築していきながら、他にはない田子町独自の観光資源の発掘・ブラッシュアップに努めて参ります。
 また、「食」を観光資源のひとつと捉え、通年観光・交流人口の増大を図ることを目的に開発した「ガリステごはん」もデビューから221日で2万食を達成するなど、多くのお客様から、田子町を訪れていただいており、新たな観光資源として大切に育てていきたいと考えております。
 なお、現在2017年バージョンの「ガリステごはん」の料理開発を進めておりますので、こちらも楽しみにしていただきたいと思います。町内の商店、飲食店、観光協会と連携して、お越しになりましたお客様に、更に、快適に、楽しんで、満足いただける仕組み作りに工夫を重ねて参ります。

◎「教育」について
 続きまして「教育」についてであります。
 障害を持つ子どものサポートや、確かな学力を育むために、小・中学校へ「特別支援教育支援員」を配置し、子供達の教育環境の充実に努めております。特に、清水頭小学校へ一名を増員し、更なる良好な教育環境を実現したいと考えております。
 また、平成29年度は、田子小学校のグラウンド改修や清水頭小学校の校舎改修などの教育環境整備事業の実施や田子中学校創立七十周年記念事業に対して支援を行って参ります。
 これらにより、良好な教育環境の実現が図られ、児童生徒の知育・徳育・体育並びに、優れた個性を伸ばし育むものと期待しております。      
 また、昨年4回目となったチャレンジデー2016では、多くの町民にご参加頂き、参加率75%を越え、初勝利を飾る事ができました。今後も町民が、体を動かす習慣を身につけ、健康を維持し、健康増進が図られるよう、町としても推進し支援して参ります。

◎「保健・医療・介護」について
 最後に、「保健・医療・介護」についてであります。
 健康な体を守るには、健全な生活習慣が大切であります。たばこやお酒、塩分の摂りすぎ、野菜不足や運動不足などが、どれほど健康に良くないのか、自分の身体にどんな影響があるのか、充分な情報を提供しつつ皆で考え取り組む仕組みを作っていきたいと考えております。
 田子町は、特定健診の受診率は国の目標に達しておりますが、1人当たりの医療費も非常に高いことが問題となっております。
 その理由としては、健康診断を受けない、または健診結果の異常に対して、受診行動が遅くなった方の病気が重くなってから治療を受ける事から、結果として治療費が高額になると言うケースが多い為であります。
 「もっと早く病気に気づければ良かったのに。」と言う後悔をしないためにも、健康診断を毎年受け、異常のサインが出たら、早めに医療機関を受診する必要があります。

 また、子どもから大人まで、全ての町民の健康意識を高めることを目的に、昨年度から「健康宣言事業」にも取り組んでおります。町民1人ひとりが、1年間取り組む目標を紙に書いて宣言したり、町で行っている健康事業に参加すると貯まるポイントカードを配布して、家族みんなで楽しみながら、健康的な毎日を過ごせるよう、その普及に取り組んでおります。
 その一環として健やか隊員育成研修を実施致します。昨年は働き世代が多い町内の事業者を対象にして開催しましたが、今年の取り組みとして、それぞれの職場において、血圧や体重の測定などを定期的に行い、従業員の健康管理の為に、測定器具の貸し出しや職場ごとでの勉強会などを行う事にしております。
 29年に於いても、健やか隊員の育成に積極的に取り組んで参ります。

 また、介護保険制度につきましては、新たに地域支援事業の充実や、低所得者の保険料軽減などを行い、持続可能で現状に即した制度運用に努めます。
 介護保険制度の維持は、保健分野の健康づくり事業との一体的な取り組みが必要不可欠なことから、「田子町高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画」を策定し、一体的な展開を図って参ります。

 田子診療所においては、常勤の内科医師2名に加え、整形外科などの専門医の派遣応援を継続し、安定的な医療体制に努めると共に、最新の検査機器などを導入し、的確な診断のもと、病気の早期治療と健康回復に努め、地域医療の充実を図ります。
 老健たっこでは、利用者のニーズに合ったサービス提供に努め、他の施設とも情報交換を行い、待機者をなるべく減らすなど、利用者とその家族の負担軽減に努めて参ります。
 また、訪問看護ステーションでは、必要に応じて24時間体制での対応を実施しており、在宅での療養や相談などを、気軽に行える様お知らせを工夫して参ります。

◎「その他の取り組み」について
【まち・ひと・しごと地方創生田子町総合戦略】 について
 その他の取り組みといたしましては、先ず「まち・ひと・しごと地方創生田子町総合戦略」についてであります。
 現在、人口減少に歯止めをかけるべく、国を挙げて「地方創生」の取り組みが進められておりますが、田子町も田子町総合戦略の2年目として、しごとを創り、若い世代が安心して働き、結婚・出産・子育てができる環境を実現することが何よりも重要であると位置付けて取り組んで参ります。
 この諸課題に対応する為、「魅力あるしごとづくり」「みんなが住み続けたいまちづくり」「結婚から始まる子育て総合支援」「高齢者が活躍できる社会づくり」の4つを基本目標とし、数値目標を掲げ実行して行きたいと思います。
 総合戦略は、まちづくりの指針である「第六次田子町総合計画」と整合性を図り連動しておりますので、より効果的な事業展開を進めていける様、確認しながら各種事業の実施に努めます。
 
 とりわけ、子育て支援などはとても重要である事から、町では一昨年、住民課内に子育て定住移住支援室を設置し、町へ引越してこられた方や来ようとしている方々、また、田子町での子育てを希望する若者に対し、住民生活についての説明や、受けられる支援などを紹介する窓口としております。
 ここでは、若者への総合的な支援を行い、定住や移住を促進するため、中学生までの子ども医療費助成や入学・結婚祝い金支給、住宅料助成、通勤助成に加え、快適なアパートなどの建設を促進するための支援を拡充し、その中から多くの移住定住者が出てくる事を期待して取り組んでおります。
【美しいふるさと田子町】へ向けて
 その他にも、一昨年に加盟した、「日本で最も美しい村連合」での取り組みは、県境産廃不法投棄事案の教訓を生活の中で活かし、後生へ伝えるという目的の他、この美しいふるさと田子町の良さを理解し、訪れる方々へご紹介、ご案内が出来る、自信と誇りを持とうというものであります。
 「観光地としての田子町」づくりを推進すると共に、資源物の分別によるごみの減量化や河川等の清掃による環境美化活動とあわせて、多くの町民と共に誇れる町、美しい町へ向けて、ご理解とご参画をお願いしたいと思います。
【(仮称)世紀越えトンネル】実現に向けて
 また、夏坂と大湯を結ぶ仮称世紀越えトンネルについては、これまで四半世紀にわたり運動を展開して参りました。
 昨年一月には鹿角市で、11月には田子町で事業化促進に向けてのフォーラムを開催し、特に、当町での開催では、町内外約300名の方々から参加していただき、これまで以上に多くの方の理解が得られたものと思っております。
 さらに事業化への動きも感じているところであります。今後においては、議会共々沿線市町村を巻き込みながら事業展開ができればと考えておりますので、町民の皆様と一丸となり、早期事業化に向けてなお一層取り組んで参ります。
 

 

 

新年を迎え、平成29年、及び29年度の取り組みについて申し上げました。近年の行政は行政が取り組む仕事から、町民・住民と共に取り組む「協働」。協力し共に働く仕事が主流となっております。
 その為には、皆さんのご理解・ご協力・ご参画が必要であります。申し上げました様々な取り組みは、現在の田子町に必要なものであり、将来への展望に欠かせないものと認識しております。
 皆様と共に、29年を実りあるものにする事が現在の課題を克服し、未来を切り開く最短コースであります。皆様のご協力とご参画を改めてお願い申し上げます。

 そして今年も、「役場は町民の役に立つ場所」である事を、職員一同、日々再確認しながら職務を行って参りますので、気軽にお出で下さいます様お願い申し上げ、新年のあいさつといたします。
 本年もよろしくお願いいたします。

                                                                                                             平成29年1月
                                                                                                                 田子町長 山本 晴美